【細美武士】ELLEGARDENのボーカル!ジャパニーズメロコアの代名詞的存在ですか?

細美武士
細美武士

日本のパンクロック

細美武士さんは、ある世代からは非常に人気のあるミュージシャンです。ジャパニーズのロック系&パンク系音楽のシーンを盛り上げてきた人物と言えるでしょう。

日本において広義の捉え方をされているパンクというのは、ガチパンク好きからすると「ふぁ?」となります。音楽性もスタンスも含めて。ですが、もはや今回はそういう小難しい議論系は置いておきます。アナーキーとかアラーキーとか、反体制とか演奏がクソとかそういうパンクらしさってのは無視します。

日本においては、いわゆるバンドブームを発祥としてインディーズからケラ有頂天が出てきたり、大槻ケンヂ筋肉少女帯が出てきたりしました。バンドブーム世代は大きく、ヴィジュアル系軸とパンク系軸に分かれますが、パンク系軸の代表格はTHE BLUE HEARTSでした。

その後は、細かい特徴によって分岐していきますが、インディーズ寄りではメロコア系の横山健さんのHi-Standardが大人気となります。続いて青春パンク系として峯田和伸さんのGOING STEADYやモンパチことMONGOL800などが台頭します。我らの地元出身のガガガSPなんかも粘ってました。

そして、ジャパニーズの中高生もちょっとオサレになってきて「青春」系がダサく感じてきたのか、細美武士のELLEGARDENのようなきれいめメロコアが台頭してきます。10-FEETとかマキシマムザホルモンなんかのミクスチャー寄りもある意味オサレなんで人気でした。

現代において大人気のRadwimpsとかONE OK ROCKはさすがにパンクの領域ではないでしょう。音楽・演奏は良いと思いますが、これらがパンクだったら、ジョン・ライドンもビックリでしょう。

以上、ちょっと教科書じみた話をしてしまいましたが、ロックとかパンクとかメロコアとかジャンルの定義みたいな話は無視したとして、細美武士はELLEGARDENというバンドで日本の音楽シーンを駆け上がってきました。今回はそんな細美武士について、しゃぶり記事化させていただきます。

細美武士とは?過去など

プロフィール
細美武士(ほそみたけし)さんは、1973年2月22日生まれ、千葉県香取市出身、ミュージシャンです。ELLEGARDENのボーカル&ギター。the HIATUSMONOEYESなどのメンバーとしても活動しています。身長168cmと小柄です。それで言うと、ハイスタの横山健Hi-Standardも小柄です。横山健は1969年生まれなんで4歳ほど細美武士のパイセンです。ちなみに、ゴイステの峯田和伸GOING STEADYは1977年生まれなんで年下です。

バンドでは、大半の楽曲の作詞・作曲を手掛けています。2012年くらいからライブを良いフィジカルコンディションで行うために、筋力トレ、ラン、ボクシングをやっているとのことです。リスペクトするミュージシャンは、Weezerのリヴァース・クオモらしいです。これは、けっこうエモいっすね。

これまでの来歴
細美武士さんは高校中退しています。これは、パンクっすね。その後、バイクのレーサーを目指していたが、数年で辞めたらしいです。これは、少しパンク要素アリですね。

その後は工場で住み込みのバイトを続けて、独学で神田外語大学に入学します。そこで英語をがんばって勉強したらしいです。全くパンクじゃないですね。当時組んでいたバンドでデビューの話が持ち上がりますが、そのときに聞いた音楽業界の大人たちの話に嫌悪感とイラ立ち・憎しみ等を覚えて、一回音楽を辞めることになります。

音楽をすることが社会に対する「逃げ」なのかを判断するという1ミリもパンク的じゃない発想で就職します。数ヶ月間、サンフランシスコでプログラマーとして働いていたらしいです。

1998年(当時25歳)のこと、日本に帰ってきて会社員をしていたが、ELLEGARDENのギター担当である生形真一に誘われて、「趣味で続けるので良いなら」という、これまた1ミリもパンク的ではない言葉を発した上で、ELLEGARDENにジョインします。ELLEGARDENは大人気のバンドとなりますが、2008年に活動休止して、2018年に活動再開しています。

ELLEGARDENの活動

ELLEGARDEN(エルレガーデン)は、日本のロックバンドです。略称はエルレです。所属レーベルはDynamord Label、所属事務所はGROWING UPです。
GROWING UPの公式サイト

世間的に言われている音楽のジャンルは、メロコア、ポップ・パンク、ポップ・ロック、パワー・ポップ、オルタナ、エモって感じです。

メンバーは、細美武士さんがボーカル&ギター、生形真一(うぶかたしんいち)さんがギター、高田雄一(たかだゆういち)さんがベース、高橋宏貴(たかはしひろたか)さんがドラムとなっており、4人組構成です。バンドのリーダーは生形真一さんで、前述の通り細美さんは生形さんに誘われてELLEGARDENに加入しています。

1998年12月末に千葉県で結成します。2001年にミニアルバム「ELLEGARDEN」で全国デビューします。2002年から2006年で5枚のフルアルバムをリリースします、5枚目の2006年発売のアルバム「ELEVEN FIRE CRACKER」はインディーズリリースでオリコンチャート初登場1位を記録します。2007年3月には幕張メッセでワンマンライブを成功させています。2008年より活動を休止して、2018年に約10年ぶりとなる活動再開を発表しています。

私の記憶では、シングル5枚目の「Space Sonic」が世の中的な認知度を引き上げたヒット作かと思っています。ラジオとかでもめっちゃ流れていました。洋楽聴いてるっぽいオシャレさが当時の高校生たちに刺さっていました。時代的に日本でもロック・フェスティバルが次々と開催されるようになってたことは、ELLEGARDENの知名度を押し上げる要因になったかと思います。

1枚目のフルアルバム「DON’T TRUST ANYONE BUT US」までは、けっこうオルタナ感というかグランジ感がありました。2枚目のフルアルバム「BRING YOUR BOARD!!」以降は、いわゆる西海岸風のメロコアっぽい感じになったと思います。5枚目のフルアルバム「ELEVEN FIRE CRACKERS」はポップ感が増量した気がします。
引用:ELLEGARDENの公式サイトより
細美武士_ELLEGARDEN


Special Thanksに名を連ねていたバンド群

細美武士さんおよびELLEGARDENのメンバーの方々は恐らく「良い人柄」だと思います。ライブで人を殴ったり、うんちしたり、ゲボ吐いたり、全裸になったり、オーバードーズしたり、楽器を弾けないのにミュージシャンと言い張ったりとかそういう類の人種ではないと思います。

それもあってか同世代の他バンドとも友情・親交が深かったぽいです。もしかしたら、この世代はロックフェスが多かったり、例の「AIR JAM」世代のバンド主催のフェスとかも多かったので、横の繋がりが強いのかもしれないです。

そんな感じでアルバムの最後の方に「Special Thanks…」とか言って、仲の良いバンドの名前が書かれていました。当時はそれを見て「ふむふむ、このバンドも聴いてみるかぁ、どうせパンクではないと思うけど」と言いつつ、開拓をしていた覚えがあります。

ELLEGARDENのSpecial Thanksで記憶にあるバンドは、ACIDMAN、ASIAN KUNG-FU GENERATION、ガガガSP、GOOD4NOTHING、ストレイテナー、Dustbox、10-FEET、マキシマム ザ ホルモン、ROTTENGRAFFTYとかが載ってた気がします。

メジャーになる問題

あるあるの話かもしれませんが、インディーズバンドが人気になってメディア露出が増えたりすると、「売れ線になりやがって」とか「あんなんロックじゃねぇ」という批判やバッシングの声が上がったりします。妬み・ひがみとかそういう意味ではなく、「アンチメジャー」「マイナーであることがカッコ良い」「知る人ぞ知るがイケてる」といった意味合いです。

これはけっこう難しいテーマで、特にロックミュージシャンにおいては、本人が元々は反体制的、カウンターカルチャーの中で生きてきたのに、人気が出たことで大衆やエスタブリッシュメントにも受け入れらてしまい、混乱する。「俺はこんな風になりたかったのか?」と悩むといったケースがあります。

カートコバーンとかはそれで自殺しています。

非常に難しいテーマなんですが、細美武士さんはそんな感じにならない気がします。もともとあんまりロックンロールでもパンクでもないような気がするので。オサレでかっちょいいですからね。引き続き、ジャパニーズメロコアを代表する存在として、ジャパンの音楽シーンを牽引していっていただきたいと思っております。

細美武士さんが語ってる記事がありますので、ご興味のある方はこちらもご参照ください。
細美武士が語るthe HIATUSの10年。バンドという絆を育てた道のり

※写真画像の出典はコチラ
※参考文献は、コチラ
※本記事は寄谷太一が執筆しました!

※記事内容はライターの個人的意見・感想等も含みます。



記事を食べたいと思ったら
いいね!しよう

Twitterも食べる?

おすすめ