【峯田和伸】ゴイステ、銀杏のギターボーカル!「銀河鉄道の夜」は濃い青春である。
男子中高生の歪みを体現
峯田和伸さんは、当時の男子中高生のハートを代弁する存在でした。イラ立ち、衝動、性欲…何者でもない自分が何者かになろうともがく時代を音楽で彩ってくれていた。ジャパニーズが誇る「青春パンクロック」ってやつです。
今となっては私も30歳オーバーのおっさんになり、他人とか社会とか、なんとなく世界の成り立ちやバイブスとかも理解しています。もちろん、今は数え切れないくらいの女の子とSEXもしているヤリチン・黒かりんとう・ズル剥け野郎です。
中高生のときはご多分に漏れず、歪んでいました。勉強ができるわけではなく、スポーツもイマイチ、不良でもなく、女の子にモテモテなわけでもなく、チンコの黒さも大したことない、心から熱中するものがあったわけでもない…
とりあえず大人にイラ立ちを覚え、テレビから流れるポップミュージックをクソだと思い、彼女のいる奴は敵だと認識し、デイリーで5回はオナニーをして、ロックミュージックをひたすら聴いて、「バンドやろうぜ!」とシャウトする…
当時はそんな自分がマイノリティだと思っていたが、ある意味そういう奴ってめっちゃ多かったと思うので、逆張りでメジャーだったと思います。
だからこそ、GOING STEADYや銀杏BOYZの音楽がこんなに受け入れられ人気となったんだと思います。私が知っている情報ベースでは、峯田和伸さんも中高生時代は私と似たような感じだったはずです。そこから、こんな風に世の中で暴れられるようなスターダムになったのはゴイスーですよね。ゴイステだけにゴイスーですよね。
これは想像でしかないですが、峯田和伸さんの現在は黒かりんとう・ズル剥け野郎に進化を遂げたんだろうと予想がつきます。今回は、そんな峯田和伸さんの黒かりんとうにむしゃぶりつこうと思います。
峯田和伸とは?過去は?
峯田和伸(みねたかずのぶ)さんは、1977年12月10日生まれ、山形県東村山郡山辺町出身、ロックミュージシャン・シンガーソングライター、俳優です。青春パンクバンド「GOING STEADY」を結成し音楽活動を開始、現在は「銀杏BOYZ」のメンバーとして音楽活動を継続しています。
実家は地場の電気販売店「峯田電器」で、年商5億の規模感らしいです。コーポレートサイトもあって、ちゃんとしてる会社です。
峯田電器株式会社コーポレートサイト
峯田和伸さんは山形県東村山郡山辺町で生まれ育ちます。勝手なイメージでクソ田舎と思っていましたが、山形市にけっこう近いところです。山辺町立山辺小学校から山辺町立山辺中学校、山形市立商業高等学校を卒業しています。高校生のときは軟式野球部に所属し、生徒会で会計監査も担当していたらしいです。まさに、アメリカンなロックンロールとは逆張りの感じがしてますね。
高校卒業後は、東京情報大学経営情報学部に入学します。これで上京することになります。
GOING STEADYでの活動
峯田和伸さんは東京の大学に進学するとともに、後のGOING STEADYのギター担当となるアサイタケオと出会います。このアサイタケオとフォーク・デュオを結成します。その後、ベース担当となるアビコシンヤがジョインしてGOING STEADYが結成されます。
1999年(当時22歳)にCDデビュー。ファーストシングル「YOU&I」は、1ヶ月で1万枚売れるヒットとなり話題になります。デビューした年に、峯田和伸さんは人生初の彼女ができて童貞を失ったらしいです。こちらは、2002年発売のシングル曲「童貞ソー・ヤング」で、当時の童貞の男子中学生は全員聞いていました。
GOING STEADYは、インディーズで活動していた青春パンクロックバンドです。略称ゴイステ。結成当初はUKプロジェクト傘下のLibra recordsに所属し、2002年12月からはUKプロジェクト傘下に設立した自身のレーベル「初恋妄℃学園」に所属しました。人気絶頂中の2003年(当時26歳)に解散しています。
メンバーは、峯田和伸さんがボーカル&ギター、アサイタケオ(浅井威雄さん)がギター、アビコシンヤ(安孫子真哉さん)がベース、ムライマモル(村井守さん)がドラムという構成です。アサイはムライがジョインするまではドラムを担当していました。
GOING STEADYは、激情的な熱いライブによって「現場でファンの心を掴んだ」ことや、共演や共同企画などを積極的に行ったこと、ロックフェスにも積極的に参加して結果を残したことで、ストリート基盤で大人気となりました。
2000年代前半に中高生を中心にブームとなる「青春パンクロック」の火付け役となりました。青春パンクとは、パンク・メロコア系のサウンドをベースに「青春」をモチーフにした歌詞を乗せる日本特有の音楽ジャンルのことで、恋愛や友情、トラウマ、夢と情熱など若者の個人的な出来事や感情を主にテーマにした詞が特徴でした。まぁ思想としてはアメリカの「エモ」に該当しますね。
UKプロジェクトのドメイン内にゴイステのHPがまだあったのですが、文字化けしちゃってます。
GOING STEADYホームページ
銀杏BOYZでの活動は?
峯田和伸さんは、2003年1月にGOING STEADY解散の後、新たに「銀杏BOYZ」を結成します。結成と言っても、当初は峯田さんのソロ名義で、ボーカルのみで活動していました。後に元GOING STEADYのベースの安孫子真哉さんとドラムの村井守さんを誘って、チン中村をギターに迎え入れて4人組の構成となります。そのとき、私は勝手に「アサイタケオを外したかったんじゃないか…?」と想像していました。真相は謎です。
銀杏BOYZについては、GOING STEADYの後身という感じがあり、まぁもとから人気って感じでしたね。コンスタントにライブを行い、楽曲制作も積極的に行っていました。
ただ、峯田和伸さんは銀杏BOYZでの活動ではちょいちょい奇行に走っています。というか、人気があるが故に、ネタとして取り上げられてしまうようになったのかもです。
どういう意図・精神状態・メンタリティだったのか不明ですが、2005年の「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」で、ライブ中に全裸になって書類送検されます。2007年には台湾でのライブで下半身を見せて、警察当局の取り調べを受けました。2007年に、香川県で行われた野外フェス「MONSTER baSH」では、ステージから去る直前に峯田が全裸になり、安孫子さんが頭を下げて謝罪しました。2008年に、「童貞たちのクリスマスイブ2008」に出演したときに、男性ファンにチンコを噛まれ、泣きました。2019年には11年ぶりに開催された「童貞たちのクリスマス・イブ2019年春」に出演し、改めまして男性ファンにチンコを噛まれ、自身のインスタにて悲痛な叫びを投稿しています。
峯田和伸のインスタグラム
2013年くらいからは、峯田さん以外のメンバーは脱退していって、現状はソロ活動になっています。今でもライブ活動はやってるぽいです。銀杏ボーイズHPは稼働しています。
銀杏ボーイズ ホームページ
役者になっている?!
どういう経緯なのか、隠密に才能があったのか分かりませんが、峯田和伸さんは音楽活動とは別軸で役者としても活動してます。ゴイステが解散した後の2003年以降の動きです。
2003年に、みうらじゅんさんが原作の映画「アイデン&ティティ」に主人公の中島役で主演を務めます。この映画は良かったと思います。役柄的にも合ってたと思うし、峯田さんのエモが光っていました。
2007年に大槻ケンヂさんが原作の映画「グミ・チョコレート・パイン」にAV男優役で出演したり、2009年に田口トモロヲ監督の映画「色即ぜねれいしょん」に出演したりしています。ここら辺はなんか仲間系のニオイがするので、出演しているのも分かります。
が、2016年には、NHKのBSプレミアムのドラマ「奇跡の人」で連続ドラマ初主演をしています。そして、NHK連続テレビ小説・朝ドラの「ひよっこ」にも出演します。直近では、日本テレビ系水曜ドラマ「高嶺の花」で民放連続ドラマに初レギュラー出演しており、あの可愛すぎる女優・石原さとみさんと共演しています。
役者としての才能があったんですかね…ゴイステ時代からはこんな感じでテレビに出てるのは考え難いですが、峯田和伸さんも色々とズル剥けしたことで、新たに見えてきた世界があるのでしょう。
何者でもない奴って…
これまでにも、石野卓球や大槻ケンヂなど、元来「何者でもない奴」に見える人が、世の中的にもヒットして売れていってる事例を紹介しています(「お前は何目線なんだ?」というツッコミは無視します)。峯田和伸も恐らく、青年期までは「何者でもない奴」だったように思われます。ですが、ゴイステの大ブレイクに始まり、現在では役者とかで石原さとみさんと共演もしちゃったりと活躍の場を広げています。
才能があったのか?実は元から「何者か」であったのか?正直、そこの真偽は不明です。チャンスをつかめる運があったのかもしれませんし、周囲との関りや時代の流れなども大きいです。
ただ、一つ言えるのは、どっからどう見ても「行動しまくった」ことが大きな要因の一つだと思います。どんな理由の衝動だったのかは峯田和伸さんに直接聞くしかないですが、他人に対して、自分以外のものに対して発信しまくってました。衝動、イラ立ち、性欲、伝えたいこと、とにかく「何か」をオナニーで完了させるんじゃなくて、外に向かって発信していました。その行動の中に光るモノがあったんだと思います。もう一つだけ言うならば、男性ファンにチンコを差し出し続けたことも大きな成功要因と言えるでしょう。
「良いモノを作る」とか「ウケるモノを作る」とかは結果論なのかもしれないですね。
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※記事内容はライター個人の感想等も含む
※本記事は寄谷太一が執筆しました!